
- 今の会社に入社したけどまだ1年くらいしか経ってないから辞めにくい
- とりあえず3年は頑張れ、とよく言われる
- 今辞めたら「根性なし」と言われそうで嫌だ
このような悩みに実体験と数字的な根拠と一緒に答えます。
- 「とりあえず3年」と言われる理由がわかり納得できる
- 「3年」という数字を克服して自分の意思決定ができる
- 上司や親族に3年は頑張れと言われても惑わされなくなる
どうも。まつ(@matsu_marketer)です。
僕は新卒で入社した会社を1年と7ヶ月で辞めました。
現在は、違う会社で楽しくやっているのですが、転職する時を振り返って1番気にしていたのが「とりあえず3年」という言葉でした。
「早いかな?」「根性なしと思われるかな?」
と沢山悩んだのですが、しっかり物事を考えたら納得のいく答えが見つかりました。
ロジカルに物事を捉えたら全然気にする必要がないことがはっきりわかりました。
転職というものは大きな決断ですが、本記事の考え方を知れたら、「とりあえず3年」という言葉に惑わされずに転職や独立という道を選択できるようになります。
「転職したいけど早いのでは?」と思っている方、是非この記事をご覧ください。
目次
「とりあえず3年」の「3年」はどこからくるのかを分析する

とりあえず3年頑張ってみるというのはよく聞く言葉だと思います。
でも、この「3年」が妥当な数字なのかを知っている人は多くないと思います。
自分が転職するということもあって、アンテナを張って生きていたのですが、先日このようなツイートをしました。
「とりあえず3年がんばれ」
という言葉の「3年」の意味は下記の2点と分析①3年間同じ場所で働くと何とか仕事ができるようになる経験則
②採用費用の費用対効果が3年で大体採算があう
会社的に3年いてくれないと困るから、3年間!というのが通例になっていたとしたらそんなに気にしなくて良い説
— まつ | プロ分析ヤー (@matsu_marketer) 2018年10月29日
「とりあえず3年がんばれ」
という言葉の「3年」の意味は下記の2点と分析
①3年間同じ場所で働くと何とか仕事ができるようになる経験則
②採用費用の費用対効果が3年で大体採算があう
会社的に3年いてくれないと困るから、3年間!というのが通例になっていたとしたらそんなに気にしなくて良い説
本ツイートでは2つの理由と書いてありますが、それに1つ加えて全部で3つの理由を分析してみます。
1つずつ説明します。
3年経ったら大体仕事ができるようになる【経験則】
こちらは3年間同じ仕事をしたら大体の人が1人前として仕事を理解することができる。
という話です。
「1万時間の法則」というものをご存知でしょうか?
1万時間1つのことを練習したらプロレベルになることができる…という話です。
諸説ありますが、この理論をベースに今後考えてみます。
ここからサクッと計算してみます。
1日9時間働くとする。
9時間×30日=270時間
270時間×12ヶ月=3240時間
3240時間×3年=9720時間
計算的に3年経つと1万時間に到達するわけですね。
これを経験則的に先人の先輩たちは知っているのでしょう。
だから「3年間辛くても頑張ったら道が開けるから頑張れ!」という風に話すのだろうと考えます。
確かに私はベンチャー企業で働いていましたが、大きな結果を出し始める人は社会人3年目以降の人が多かった印象です。
3年経つと組織に定着するようになる【組織育成】
先ほど述べた内容に引き続きになるのですが、仕事になれると、会社は辞めにくくなります。
何故なら、会社で仕事はうまくいくし、特別に冒険しなくても安定した給料を得ることができるからです。
新卒採用というもので、そもそも即戦力を求めることは多くないです。
ということは、新卒で入社した人材が大きくなって組織をつくっていくことに期待した投資なわけです。
そう考えると、「定着してもらう」ための時間が必要になってくるわけですね。
・
ところで、「卒業式で別れるのが寂しくて泣いた経験」はありませんか?
涙の卒業式なんて言ったりしますが、学生時代を少し考えてみたいと思います。
中学校は3年で卒業です。
高校も3年で卒業です。
大学は4年ですが、最後の1年は就職活動やらなにやらで忙しいので実質3年で卒業と言えます。
つまり、3年で卒業という節目を我々は迎えているのです。
卒業式で泣くというのは「組織や仲間と離れるのが寂しい」「組織や仲間を好きになっている」状態ではないでしょうか。
そう考えると、「3年」という期間を一緒に過ごすと人は仲良くなり、組織や人に対して愛着を持ち始めるということができます。
・
会社という組織に属して3年経つと、仕事もうまく進められるようになるし、組織や仲間に対して愛着を持つ。
3年という数字は組織的には大事な数字に見えますね。
ではここからは少し違う観点から「3年」をみてみます。
3年経つと採用コストを回収できる【投資の観点】
新卒を採用して育成するにはお金がかかります。
とある人の計算だと、新卒を1人雇って育てるためには1年間で約500万円かかるそう。
3年間で約1500万円ですね。
つまり、3年間で1500万円以上生み出せる人になって初めて、新卒採用が成功ということになるわけですね。
・
初年度から500万円を生み出す人は稀です。
なので初年度や2年目のマイナス分は、2年目の後半や3年目に回収していくわけですね。
採用を投資と考えた際に、3年間経って会社に貢献する前にやめられると、会社としては負債にしかならないわけです。
投資したお金は回収したいですよね…?
そこから「3年間は続けてくれ!」という理論になったのだと考えられます。
結論:3年続けなくても会社は辞めても良いのでは?
3年間という数字の分析をへて、辞めなくても大丈夫だと考える理由は大きく3つです。
- 最初の会社が1番のベストな環境とは限らない
- 極めなくて良い仕事ならば3年間もやる必要はない
- 転職は逃げではない
1つずつ説明していきます。
①最初の会社が1番ベストな環境とは限らない
大学生を取り巻く採用状況って現在結構カオスです。
経験者的に言うと、「圧倒的な情報格差」がある中で「正しい意思決定」をするのが難しい状況だったりします。
選択肢が圧倒的に増えたために自分にとって1番良い選択肢を選ぶことが非常に難しくなってきたという感じでしょうか。
なので、最初の1つ目の会社が1番良い環境という保証はどこにもないのです。
むしろ、会社に入ってみてから、見て、感じたことを踏まえて会社を選択した方が良い結論にたどり着くことができる可能性も高いでしょう。
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そう考えると、「とりあえず3年」という言葉を信じて3年間我慢するのはもしかしたら勿体無いことにもなるかもしれません。
「石の上にも3年」ということわざがあります。
3年我慢したら…というやつですが、ここで実は大事なのが、「3年乗る石」を選ぶことも大事ということです。
今乗っている石は正しいのか?
そう考えた時に自信をモテないのであれば、1回考え直しても良いのかもしれません。
②極めなくて良い仕事ならば3年間もやる必要はない
1万時間の話を先にしましたが、1万時間必要なのは「プロになるため」です。
逆に考えると、プロにならないのであれば1万時間も必要ないわけです。
ところで、スペシャリストとゼネラリストという考え方を知っていますか?
スペシャリスト=何かに特化した人
ゼネラリスト=何でも屋さん
というイメージなのですが、
仮にあなたがゼネラリストになりたいとしたら、1つのことに3年も費やしている場合か…?というのは考えたらわかる気がします。
ここでは長く働くことを否定したいわけではなくて、「自分のなりたい姿から逆算して考えていますか?」という話です。
自分の人生はそんなに長くありません。時間は有限です。
有限の時間を有効に使うにはどうしたら良いかを考える必要がありそうです。
③転職は逃げではない
転職は逃げではありません。
3年続けないとダメだ!なんていって、自分の「若さ」と「メンタル」を消耗することが得策ではないことが往々にして多いです。
実際に僕は1年半で転職活動を初めましたが、仕事選びに困ったことはありませんでしたし、「どこか違和感」を抱えたまま3年もの時間を過ごす可能性を断ち切れてよかったと心の底から思っています。
人は環境で変わります。
今の環境が全てではないし、環境を変えることで急に生きやすくなることだってあります。
自分にあった環境を探すためにも、しっかり考えて行動できると良いですね!
以上です。不必要なことに悩まず、自分の人生の大事なことだけに思考をさける人が増えますように。