
前回の記事では最新のASO対策の基本について書きました。
今回は基本を抑えた上でASOの対策のポイントを絞って効果的に対策をしていく考え方を書きます。 ASO対策というものがあって、どうやらKW(キーワード)を最適化させて、検索順位をあげるものらしい…というところまでは理解してもらえたと思います。
しかし、AppleやGoogleのストアには、KW以外にもディベロッパーが登録できるものがいくつもありますね。
広義のASO対策とか言ったりするみたいです。
今日はそこの部分の話をしていきたいと思います。
- ASO対策についての知識がついてきたけど、具体的に何をしたら良いのかわからない
- KW対策をしてみたものの、いまいち効果を得られていない人
- もっと深いところでASO対策をしてみたい人
ということで、KW以外の部分まで踏み込んで話をしていきたいと思います。
それではいきます!
目次
アプリのダウンロードがされるまでの各数字【全体を理解する】

まず改善をするためには、全体像を把握することがとても大切です。
具体的には、どのような全体を把握したら良いのでしょうか。
全体を求めたらキリがありませんが、「せめて把握しておきたい全体」を話していきたいと思います。
・Appleストア or Google Play Store で検索する
↓
・検索画面の情報をみて、興味のあるアプリの詳細ページに飛ぶ
↓
・アプリをDLする
ざっとこんな感じですかね。
と言うことで、この三段階を詳しくみていきましょう。
各指標について考える【知識を蓄える】

ここでは少し知識的なところが中心になりますが、
各指標について知識を入れていきたいと思います。
ここで先に注意点をいいますが、単純な暗記に意味はありません。 全体との繋がりと本質的な意味を意識してください。
そうすることで深く、広く知識を蓄えることができます。
では詳細に入っていきます。
KW検索表示数:検索に自分のアプリが表示された回数

アプリのストア画面でKWを検索画面に入力しますよね?
その時に自分のアプリが表示された回数の話をこれからしていきます!
KWの検索表示数は、アプリをストアからDLされると言う点で1番母数の大きい数になります。
なのでしっかり考えて対策する必要があります。
言うならばニーズの表層化ですね。
これが多いと、潜在的なDLしてくれる人の数も多くなりますし、
逆にそれが少ないと、DLしてくれる可能性のある人の数も少なくなります。
ユーザーがどんなKWで検索するかと言うのは、
ユーザーがどんなことを考えているのかを顕在化させたものと言い換えることができます。
SEO対策においてもKW対策はとても大切な要素になってくるのは周知のことだと思うのですが、
ASO対策においてもとっても大切な要素になってきます。
ASO対策においては、下記の考え方が良いと僕は思っています。
「検索回数」×「検索表示順位」のバランスをみる
大前提、「検索回数」は大切です。
だって、検索してくれる回数が多くないとそもそもの流入が少なくなってしまうから。
でも、「検索表示順位」 はもっと大事です。
Webの検索でも同じだと思いますが、「1位」と「2位」では大きな差が出てきます。
噂によると5倍以上も流入が変わってくるとかなんとか。
なので、1位を取れるKWを探して1位を取ることも大切です。
ちなみにKW検索数は、公式で公開されていません。
では何を指標にするのか…?
僕は、「キーワードプランナー」と「AppAnie」の指標を参考にしています。
キーワードプランナーはWeb検索用なので、正確なアプリを検索する指標として使うことはできませんが、参考になります。
また、AppAnieに関しては無料で使える部分と有料の部分があって、みんなが使うことができるものではないのですが、導入の余地はあります。
すでに収益がちゃんと上がっているアプリとかだったらマーケティングとして導入するのは良いかと思いますよ。
- 検索表示回数が大切
- 検索表示順位はもっと大切
- 懸濁表示回数と検索表示順位のバランスを考える必要あり。
また、KWの選び方については、別の記事でがっつり書いていきたいと思いますので、
ここでは省略させてください。
ストア遷移:KW検索から自分のアプリストアページに遷移した回数

ストア遷移関連は僕的に1番大切にしている指標なのでじっくり理解してください!
KWを検索してくれたユーザーが自分のアプリを見つけてくれてストアの画面に移動した状態の数字です。
ここの数字は、全体の数字としては、「iTunes Store」でも「Google Play Store」でも数字として見ることができます。
しかし、KW毎に数字をウォッチすることは現在できません。
(もしできる方法を知ってる人いましたら教えてください…)
なので自分のアプリのストアに遷移した数全体としての数を追いかけることになります。
この数字を僕は、自分のアプリをDLしてくれる可能性のある人たちの数字 だと捉えています。
だって数あるアプリから自分のアプリを選んでくれてストアに遷移してくれたわけじゃないですか。
大事にしたいですよね。
ここでは「CVR」と言う考え方がとても大切になって来ると僕は考えています。
CVRとは、コンバージョン率です。
CVR:Converstion Rate
ストアに遷移した数のうち、DLした率。
当然のことを言いますが、この数字は高いに越したことはありません。
そして、ここが高くないといかなるASO対策をしたとしても効果が薄れてしまう可能性が出て来ます。
なので大切にしてください。
ここの数字に影響して来る要素として考えるのが下記です。
- 検索KWからのユーザーニーズにあったものがストア情報にある
- アプリのタイトルがニーズに沿っている
- スクリーンショットが魅力的である
- アプリの詳細文が魅力的である
- 評価が高い
- レビューが多い
などなど…。
要素が多い半面、対策をしていくのが難しいところだったりもします。
ブログを書くときには、「ペルソナ」を立てて、KW選んだりコンテンツ考えたりしますが、それと近しい感じだと考えてよいとおもいます。
自分のアプリはどんな価値を提供しているのか。
どんな人たちが喜んで使ってくれているのか。
そんなことから逆算して考えます。
よくある試験方法が、「A/Bテスト」と言うものがあります。
仮説を立てて、試験をし、ユーザーのデータを元に判断するマーケティング手法です。
まあ有名だとおもいますが。笑
GooglePlayの場合、通常の機能として搭載されていますので簡単にA/Bテストをすることができます。
簡単な例ですが、
アイコンを変更しただけでCVRが150%以上になった例 もあります。
「こんなの良いんじゃね?」
なんてところから始める改善ほど最悪なものはないとよく聞きます。
何故なら、「出発点はユーザーのニーズ」であるべきだし、そこに応えたものを表現すべきだからです。
ここの要素に関して、ブログなどのようにアナリティクスを入れ込むことが出来なので、細かい分析ができない部分だったりするのですが、効果が1番ある部分だと考えているので是非積極的に改善してみてください。
- ストア遷移数は1番DLしてくれる可能性の高いユーザー数
- CVRを大事にするべき
- 細かい改善はできないものの、小さな変更が大きな効果を生む要素
複雑に絡み合った要素をどれだけ分解しつつ、ユーザーのニーズに沿ったクリティカルな改善を行えるかが勝負になる領域です。
CV:ストアページから実際にDLした回数

僕たちの1番求めている数字。CV(コンバージョン)。
でもDL数だけではなくて、色々考えないといけない要素があります。
ここも大切なのでじっくり理解していください!
ここは一旦DL数として考えますね。
ストアからのDLがほどんどの数を占めることになりますが、大きく3つに分けられると考えます。
- オーガニック流入
- 広告流入
- その他流入
オーガニック流入は、無料の流入と言い換えることもできますが、
ストアの検索からの流入をさしています。
お金をかけないでできるので気軽にできますし、ストアからの流入がアプリの場合ほとんどを占めているので
注目すべきDLになります。
また広告の流入は、ストアからの流入は変わりませんが、入り口がKW検索とは違って、
バナー広告や、動画広告など、他の部分からストアに遷移してきたユーザーのDL数になります。
広告に関してで言うと、有料な分効果はありますが、
別の指標としてROASと言うものを追いかけることになります。
ROAS:投資対効果。投資した額の内回収できた金額の率。
ここに関しても別の記事で書くことにしますが、
有料の集客は慎重に判断すべきです。
その他の流入は、SEOなどのGoogle検索からの流入や、SNSなどのメディアからの流入をさします。
現在ほとんどがストアからの流入と言うことを考えるとまだメインの対策として考えられていません。
ただ、これから確実に必要な要素となって来るので、対策し始めているところも少なくないかと思います。
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話を戻しまして、DL数に関してですが、
単純にDL数が増えたことに喜ぶことも大切ですが、
どうDLされたかをしっかり把握することもとても大切です。
アプリには継続率と言う指標があるのですが、
簡単に言うと、アプリをDLした後、ユーザーがそのアプリを起動し続けてくれる率指します。
A.1日のDL数が100で7日の継続率が10%
B.1日のDL数が50で7日の継続率が30%
→どちらが嬉しいですか…?
簡単ですね。
もちろんBです。
直近のDL数と言う観点で言うとAなのですが、アプリとして嬉しいのは間違いなくBです。
なぜなら「Aだと7日後に10人残っている」のに比べて、「Bだと7日後に15人残っている」からです。
なので、「ただ数を増やすのではなくて、納得してもらって、長く使ってもらうこと」
がとても大切になると言うことです。
- 無料のDLと有料のDLがある。
- 有料の集客が効果があるものの、ROASを考えないと怖い。
- ただのDL数を増やすことに意味はなく、しっかりユーザーのニーズに応えたものを提供する必要あり。
ただ単純にDL数と言っても色々あることはわかってもらえたのではないでしょうか。
改善すべき指標の見つけ方【改善プランを考える】

今まで沢山指標をみて来ましたが、
結局ASO対策とか改善とかを考えた時に何から始めたら良いの?ってなると思います。
単純な答えはこれです。
「1番効果の高いところから手をつけるべき」では1番効果の高いところはどうやって見極めるのか…?
実際に仮の数字を使ってやって見たいと思います。

少し考えてみてください。
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考えましたか?
僕なりの答えはこうです。

もちろん時と場合によりますが、
大体の方向性はこうやって考えています。
実際に数字を入れて実数で判断すると改善ポイントもわかりやすいですね。
事実を元に改善を測れば、効果的な改善をしっかりやっていくことができます。
ストア遷移が少ない→何故?→ストアのKW検索順位が下がっている→何故?→DL数が少なくなってきている?→何故?
と言うようにどんどん掘り下げていくことができます。
ロジカルシンキングについて昔書いたことがあるのですが、
難しい問題もきちんと整理したら絶対に理解できる問題に落とし込めるはずです。
最後にまとめを。
- 実際に数値を出してみて計算する
- 時と場合によるが、インパクトの大きい部分を改善する
- あくまで、事実(データ)を元に行動する
長くなりましたが、改善すべき要素や改善ポイントの特定などをざっくり書いてきました。
元気があったら、さらに深堀りした内容を書きますので、
その際には更新します。笑
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では、一緒にグロースハック頑張りましょう!
ばいちゃ。
【過去のASO関連記事】
現場の声を届けるシリーズ第二弾。
アプリのダウンロードを無料で増やす”ASO施策“について前回話したけど、
今回はその対策の中でどのように対策を進めていけば良いか、という話をしていきます。
誰でも理解できますので是非ご覧ください!!